騎手は乗り方に血統をあまり考えていないように感じるため、今回はゴールドシップ産駒の説明です。上手く乗ればもっと勝ててもいい種牡馬のはず。
ゴールドシップ産駒は
① 脚が遅い・・・
脚が遅いので、勝つときのパターンがほぼ決まっている。
(1) 脚が遅いので逃げる。
逃げて差をつくって、早めに追い出せば、脚が遅くとも頑張ることができる。
が、なぜか騎手はやらないことが多い。
成功例 ゴールデンハインド
菅原明良騎手(三流)
2023 4/23 G2フローラS 1着
2000m 逃げ切り勝ち
(2) 脚が遅いので先行して抜け出す。
スタートから押していき、絶対に3番手以内を取る。早めに追い出し、差をつければ、脚が遅くとも頑張ることができる。
が、なぜか騎手はやらないことが多い。
成功例 ウインキートス
丹内祐次騎手(五流)
2021 5/30 G2目黒記念 1着
2500m 先行抜け出し(丹内騎手会心の一撃)
(3) 脚が遅いので3コーナーまたは4コーナーからまくっていく。
ゴールドシップ本人の必殺技。叩いてまくりでレッツゴー。脚が遅くとも頑張ることができる。
成功例 ユーバーレーベン
戸崎圭太騎手(二流)
2020 9/5 G2札幌2歳S 2着
1800m 3コーナーからのまくり
成功例 ユーバーレーベン
ミルコ・デムーロ騎手(当時三流、現四流)
2021 5/23 G1優駿牝馬 1着
2400m 4コーナーからのまくり
勝ちパターンのレースを、すべての騎手がやればもっともっと勝てるのでは?と思うがやらない騎手が多すぎる。直線で後方だとまず負ける。なぜやらない?
もしも、先行できないのだとしたら、理由は次の4つが考えられる。
(1)スタートから本気で出していくと、気性が悪いため折り合いがつかなくなり、暴走するので最初から出さないと決めている。後方になる。
(2)スタートから出していくと、気性が悪いため折り合いがつかなくなりそうになるので、馬の気にまかせる。すると後方になる。
(3)スタートしても、脚が遅いのか気性が悪いのか。押しても押しても前に行けない。後方になる。
(4)まくろうとしても、脚が遅いのか気性が悪いのか、追っても追っても動かない。後方になる。
よって後方よりに位置し、直線の追い比べでは脚が遅いのでなかなか勝てない。
ゴールドシップ産駒は
②脚が遅いので福島が大好き
福島競馬場での成績はすごい。
(1)福島競馬場は時計のかかる特殊な馬場のため、他の馬の脚が遅くなる。ゴールドシップ産駒はもともと脚が遅いため、相対的に差がなくなる。したがって、前に行きやすいし、末脚も末脚と呼べる程度の速さになる。
(2)福島競馬場は直線が短いため、必然的に3~4コーナーから仕掛ける必要がある。そのためまくりの形になりやすい。
(3)厩舎サイドはもちろんゴールドシップ産駒の特徴を知っているようだ。福島開催は出走馬がゴールドシップ祭りになる。得意なコースのため、産駒全体で見ると必然的に福島での成績が上がる。
産駒の東京コース成績(時計が速い) 勝率 :4,1% 連対率:8,8% 複勝率:15,9% |
産駒の福島コース成績(時計が遅い) 勝率 :12,8% 連対率:19,5% 複勝率:28,2% |
ゴールドシップ産駒は
③脚が遅いので、距離が延びるほどいい
産駒の1400mの成績 勝率 :0,0% 連対率:6,9% 複勝率:13,8% |
産駒の2800m~の成績 勝率 :10,0% 連対率:20,0% 複勝率:26,7% 成功例 プリュムドール 横山典弘騎手(?流) 2022 12/03 G2ステイヤーズS 3600m 2着 成功例 マカオンドール 松山弘平騎手(二流) 2022 1/5 OP万葉ステークス 3000m 1着 |
ゴールドシップ産駒は
④脚が遅いので重馬場でも不良馬場でも速さがあまり変わらない。データには表れていないが、本当は重馬場・不良馬場で強い。
重馬場・不良馬場での成績がイマイチなのは
(1)日本では、重馬場発表でも時計が速いことが多々ある。したがって自慢の遅脚が炸裂しにくい。
(2)前述の通り、後方から行くことが多くなるため、自慢の遅脚が炸裂しにくい。前に・・頼むから前に・・・。
(3)前述の通り、逃げることも少ないため、自慢の遅脚が炸裂しにくい。重は・・・逃げ・・・頼むから逃げて・・・。さすが坂井騎手!
成功例 メイショウタバル 坂井瑠星騎手(二流)
2024 3/23 G3毎日杯
2000m 重馬場 1着
ゴールドシップ産駒は
⑤私の主観だが、信じられないことに成長するにつれて脚が遅くなる。イメージの話だが2歳戦~5歳戦のレースを見るとそう思える。
ちなみに、上手く走らせた成功例の騎乗は、別記事【騎手の説明書】で三流以内の騎手がほとんどであった。さすがだ。以上になります。